今年も秋の紅葉が綺麗なシーズンがやって来た。

そこで、貸切バスの出番が増える。

ここ最近は毎日、早朝から路肩に大型の貸切バス 福岡が停車して、ツアーの観光客が全員乗り込むのを待っている。

実は、30人以上の乗客を乗せる大型観光バスを運転する場合は、その運転手は大型二種免許の取得が必要とされている。

あの美しいデザインでありながらも巨大な車体の大きさに加え、多くの乗客を安全に運ぶためには、大型二種の教習の採点基準はかなり高く、運転免許としては最上級の免許である。

そんな運転手が簡単に交通ルールを破るはずがないのだが・・・。

 

悪いのは黄色信号から赤に変わったにもかかわらず、アクセル踏み込んで速度を上げて交差点に突入してきた大型一種の野郎だ。

トラックを交差点の真ん中に止めて、こちらの貸切バスへと駆け寄って来る。

嫌な予感。

貸切バスは、一般のバスとは異なり出入口は前方に1箇所しかなく、座席はすべて前方を向いている。

大型一種の野郎が「バスの扉を開けろ」と拳でバンバン叩いている。

時間はおしているが、仕方なく扉を開ける運転手。

「どこ見とるんじゃ、コラァ~」と叫んで乗り込んで来たのはいいが、30名の60個の瞳がレーザービームのように大型一種の野郎に突き刺さっている。

乗客の安全が第一であるから、自分が悪くなくても平身低頭ひたすら謝る運転手にプロ根性を感じた。

横を向いて車内の60個のアイビームを察したのか、スゴスゴと引き下がる大型一種野郎だった。

 

観光客の「今日一日気分悪くさせないでくれ」と訴える視線の圧は強い。

紅葉の名所まであと1時間半といったところで、トイレ休憩。

パーキングエリアには同じような貸切バスが何台も停まっていて、綺麗に横一列に並んでいる。

朝最初に乗る際にデザインなど確認していないと、トイレから戻って来ても自分が乗っていたバスがどのバスだったかわからなくなる。

どのバスにも車内には不思議と誰もおらず、バスガイドさんが戻ってくるまで待つしかない。

紅葉を楽しんだ後の帰りは乗客たちの気は抜けているが、運転手はそうはいかない。

夕暮れで周りは暗くなっているから、余計に神経を使って運転しなければならない。

この中で一番緊張しているのは運転手とバスガイドだ。

朝からかなりの長距離を走っているが、体調は大丈夫だろうかと乗客ながら気になる。

以前は過重労働による居眠り運転が問題になった事件もあったが、最近は国交省からの指導・監査が徹底しており、運転手のスケジュール管理はキッチリしていて残業は無く休みもしっかり取れるようになっている。

これからしばらくはかき入れ時だ。